「一月は行く、二月は逃げる、三月は去る」という慣用句があります。
年明けからの3ヶ月は行事も多く、あっという間に過ぎてゆくため、このように言い表されたのでしょう。
古い表現では「一月往(い)ぬる二月逃げる三月去る」ですが、語呂も良く、まるでラップのようですね。
うまくまとめたものだと昔の人のセンスに感心します。
2月はなぜ短いのか
正月明けでバタバタと忙しい1月を乗り越え、3月の年度末に向けて仕事が立て込んでくるのが2月。
なにかと慌ただしく、時が逃げていくというイメージがぴったりかもしれません。
それなのに、2月は一年の中で最も日数の少ない月です。
他の月と比べて2、3日少ないだけとはいえ、31日ある月と比べると約1割減ですから、時間がないと感じるのは当然のように思われます。
1年は365日あるのですから、30日の月を7ヶ月、31日の月を5ヶ月と割り振ればよさそうなものですが、なぜ2月だけが短いのでしょうか。
2月だけが特別扱い
2月が他の月より短い理由は、古代ローマの暦に由来します。
8世紀頃のローマで使われていたとされるロムルス暦では、1年は現在の3月から12月にあたる10ヶ月と、名前のない冬の季節とで構成されていました。
月名がない期間があったなんて、現代の感覚からしたら不思議ですね。
やがて、当時の年末にあたる冬の季節に1月と2月が割り当てられましたが、日数がうまくおさまらなかったため、最後の月である2月を他より短くすることで調整したのだと言われています。
また、当時の暦は1年355日で、だんだん季節とのずれが生じるものでした。
それを修正するために数年ごとに「うるう月」が加えられたのも、やはり2月だったのです。
時代が進み、暦がたびたび改良されていく中で、新年は3月ではなく1月とされ、月の日数は30日または31日となりました。
しかし、2月だけはそのまま28日で据え置かれてしまったのでした。
そして、日数調整をする月という性格も古代ローマ時代から引き継ぎました。
現代のカレンダーでは、4年に一度のうるう年が設定されていますが、その際には2月に「うるう日」である29日が足されます。
2月は今でも、他の月とは異なる大切な役割を担っているのです。
短い月も有意義に
暦が進化していく過程で、「2月を30日にしよう」という動きはなかったのでしょうか。
古代ローマ人は偶数を不吉だと考えたことから、2月以外の月の日数は29日または31日だけという時代もあったそうです。
しかし、その後の暦では30日の月も登場しています。
つまりは日数が変更された月もあるわけですが、なぜか2月だけはどの暦でも30日や31日になったことがないようなのです。
歴史の不思議さを感じます。
年間を通して日数が平均化されたらいいのにとは思いますが、いろいろ考えてみたところで、2月が短いという事実は変わりません。
うるう年でなければ、2月はぴったり4週間。
計画を立てやすいとも言えます。
短くとも充実した時間を過ごしたいものですね。
私も、逃げ足の速い2月において行かれないよう、新年からの計画を進め、年度末の忙しさに備えつつ業務に取り組んでいきたいと思います。

