緊急事態宣言と選挙

この秋、日本では大きな変化が続きました。

緊急事態宣言の解除、新首相の就任、そして衆議院議員総選挙です。

いずれも生活に大きく関わってくるできごとで、株価も上向き、少しずつ経済にも明るい兆しが見えてきたように感じられます。

緊急事態宣言の解除

9月30日いっぱいで緊急事態宣言が解除されたのは、とても喜ばしい出来事でした。

デルタ株の感染力はすさまじく、第5波では数字の感覚が麻痺するほどに感染者数も死者数も増えてしまいました。

特に都市部では、周囲が全員無事という人はいなかったのではないでしょうか。

新型コロナウイルスはそれくらい近くに迫っていましたので、緊急事態宣言もやむなし、という感じではありました。

しかし、幸いにも8月最終週からは感染者数が急激に減少し、晴れて宣言解除に至りました。

町には人が増え、飲食店は夜遅くまで営業できるようになり、みんなマスクはしていても笑顔が増えているのが伝わってきます。

食事や飲み会などは以前はごく普通のことでしたが、自粛後に再開してみるととても新鮮で、うれしくてなりません。

出張や帰省など、移動もしやすくなりました。

感染状況がなぜこんなに急に改善したのかは、実はまだよくわかっていないそうです。

ワクチン接種が広がったから?とも思いましたが、そんなに単純なものでもないようで、

内閣官房の「COVID-19AI・シミュレーションプロジェクト」では、さまざまな要因についての検証も進められているそうです。

こうしたAI予測によれば、「12月から感染は再び増えて、1月半ばに第6波のピークを迎える」という可能性があるとのことなので、日常生活を楽しみながらも、感染防止対策は続けていきたいですね。

【参考】

NHK「新型コロナウイルス特設サイト」

第1波~第5波 感染者数グラフ

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/entire/

新型コロナ第6波 “12月から再拡大” AIが予測 警戒呼びかけ(2021年11月2日付け)

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/sixthwave/detail/detail_18.html

選挙、行きましたか?

もう一つの大きな出来事、第49回衆議院議員総選挙。

今回の投票率は55.93%でした。

前回より2.25%上がったものの、戦後3番目に低い数字だそうです。

有権者のうち半数強しか投票していないのですね。

せっかくの権利なのに、使わないのはもったいない気がします。

ちなみに、47都道府県のなかでもっとも投票率が高かったのは山形県(64.34%)、もっとも低かったのは山口県(49.67%)。

広島県は全国で4番目に低い52.13%でした。

今回の選挙の争点は、現政権への信任、新型コロナウイルスへの対策や今後の経済対策、ジェンダー平等やLGBTQ政策、環境問題などだと言われていました。

さまざまな問題について、自分とぴったり意見が合う候補者や政党を見つけることは難しいですが、より近い投票先を探すためのインターネットツールも登場しています。

質問に答えていくだけで候補者や政党を絞り込めるので便利です。

出てきた答えの通りに投票する義務もないですし、ゲームのように楽しんでみるのもおもしろいと思います。

今回、マスコミ等の事前予測とは結果がやや異なり、自民党は議席を減らしたとはいえ単独過半数の261議席を確保しました。

多くの選挙区で候補を統一した立憲民主党と共産党が議席を減らしたのも、事前予測とは少々違っていたようです。

一方で、関西地方を中心に日本維新の会が30議席増の大躍進を果たしました。

全体としては自民党が第一党であることに変わりませんが、野党の議席バランスは大きく動きました。

各選挙区の状況を見ても、これまで安泰だった現職が落選したり、先の日本維新の会が席巻したりと、さまざまな変化が起きています。

「1票では何も変わらない」などということはなく、一人一人が投票すれば何かが変わるということは忘れずにいたいと思います。

【参考】

総務省「令和3年10月31日執行 衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査 速報資料」

https://www.soumu.go.jp/senkyo/49syusokuhou/index.html

みんなで、より良い世の中へ

新型コロナウイルスへの対策も、選挙も、私たちの生活にさまざまな影響を与えるものです。

政府や自治体にお任せしてしまうのはちょっと無責任な気がしますし、自分の生活を守るためにもちゃんと見て、行動していきたいですね。

それぞれが自分のこととして考えていくことで、ちょっとずつ世の中は良くなっていくのではないかなぁ、と思ったりします。

自分の場合は、毎日まじめに働いて、お客様のお役に立ち、わずかながらでも経済を回していくところからでしょうか。

一人一人が前を向いて、人を助けて、困ったときには人に頼って、誰もが生きやすい世の中でありますように。