来年のカレンダー

早いもので今年も残すところあと3ヶ月ほどとなりました。

10月になると、クリスマスケーキやおせちの予約案内などが本格化してきます。

来年のカレンダーも店頭に並ぶようになり、新しい年のことが気になり始めますね!

皆さんは、どんなカレンダーを選びますか?

これがカレンダー?

現代のカレンダーは太陽暦(グレゴリオ暦)に基づいていますが、日本でこの暦が採用されたのは明治維新後、明治6年(1873年)からです。

それまで使われていたのは太陰暦でした。

これは月の動きに基づくもので、季節と暦とのずれを調整するために大の月と小の月が毎年変わり、1年が13ヶ月となる年もあるという複雑なものでした。

そのため、江戸時代には暦は幕府が管理していたそうです。

しかし、庶民の生活にも暦は必要だったため、絵の中に大小の月の数字を描き込んだ大小という暦が生まれました。

ユーモアたっぷりで絵解きクイズのようなものも多く、これが大流行。

安藤広重や葛飾北斎などの名だたる浮世絵師たちも大小暦を手がけています。

また、江戸時代にはまだ文字を読めない人も多かったので、文字ではなく絵で表す絵暦といったものもありました。

参考:国立国会図書館「日本の暦」

https://www.ndl.go.jp/koyomi/index.html

昔も今も遊び心

江戸時代の大小暦と同じように、現代のカレンダーにも眺めて楽しむという需要があります。

人気アイドルや俳優さんのカレンダーは売り切れることも多いようです。

他の印刷物と同様、カレンダーの市場も縮小してはいますが、ベストセラーになるような話題作が出ることもありますし、まだまだ健在と言えるでしょう。

最近は、省スペースな卓上カレンダーも人気です。

実用的なものが中心ではありますが、ペーパークラフトのように飾れるもの、使い終わった後にポストカードとして再利用できるものなど、楽しい仕掛けが施してあるタイプもあります。

大きな書店や文具店では、この時期カレンダー専門コーナーが登場しますから、お気に入りを探してみましょう!

企業カレンダーも健在

商品として販売されるカレンダーより身近にあるのは、企業や団体などが作る名入りカレンダーかもしれません。

サービスやプレゼントとして配布されることが多いものです。

近年、特にコロナ禍が始まってからは、カレンダーを廃止する企業やお店が増えてきましたが、それでも年末が近づくとカレンダーを抱えて挨拶回りをする営業さんを多く見かけます。

趣向が凝らされ、美しい写真やイラストが掲載されていたり、発行元にまつわる情報が記されていたりして、根強いファンがいる企業カレンダーもあります。

そのひとつがヤクルトのカレンダーで、1999年版ではなんと8,072,272部を発行し、ギネスブックに世界一と認定されたということです。

使わないカレンダーの活用法

年末の楽しみでもあるカレンダーですが、いただきものが重なってしまったりすると使いきれず、残念ながら余ってしまうこともあります。

上質な紙で作られていることが多いですし、ただ捨てるのはもったいないですね。

自治体のリサイクルセンターやボランティア団体などがカレンダーの寄付を募っている場合があります。

提供されたカレンダーを希望者に無料配布するケースもあれば、販売して寄付金に変えるケースもありますが、どちらにしても使ってくれる人の手に渡りますので無駄にはなりません。

気を付けなくてはならないのは、募集時期がたいてい短いことです。

カレンダーは古くなると使えないので、集めるのも再配布するのも大急ぎになるのでしょう。

余りそうだな、と思ったら、早めに調べてみることをおすすめします。

寄付できるところが近くに見つからなかったら、紙として再利用する手もあります。

小さなお子様がいるお家では、工作やお絵かき遊びに活躍します(大人が遊んでも、もちろん良いのですが)。

印刷された図柄を切り取ってコラージュしたり、厚めの紙なら油性ペンで落書きしたり。

コート紙は裏移りしないので安心です。

また、カレンダーの用紙はしっかりしていることが多いため、くしゃっと丸めると荷物を送るときの緩衝材としても使えます。

ただし、重めの紙なので、荷物の重量が気になるときには注意が必要です。

そして、使い終わった最後はリサイクル用の資源ごみとして自治体などの回収に出しましょう。