目で味わう福山の秋

感染対策の規制が次第に緩和され、各地でさまざまなイベントが再開されるようになってきました。

福山市でも、この秋には楽しいイベントがたくさんあります。
通常の催しが戻ってきたことに加えて、2022年は福山城築城400年にあたるため、記念事業もいろいろ企画されています。
今回はその中でも、主に「観て楽しむ」イベントをご紹介してみます。

「鞆の浦 de ART 2022」

毎年9月下旬から10月中旬に、福山市の鞆の浦地区ではアートイベントが開催されます。
今年は9月25日(日)から10月16日(日)までです。

歴史のある土地で、古い建造物が多い鞆の浦ですが、展示されるのは現代アートです。
地元ゆかりのアーティストや工芸家の方々の作品を鑑賞することができる貴重な機会ですが、散策しながら気軽に鑑賞できるのがいいですね。
現代アートになじみがなくても大丈夫です。

全国各地で、こうした街中のアートイベントは人気を博しています。
街の風情とアートが融合し、美術館とはまた違った味わいがあるのが魅力なのでしょう。

鞆の浦 de ART 2022

http://tomonoura.com/

2022年パンフレット

http://tomonoura.com/images/2022.pdf

福山城を見て知って

福山城には博物館があります。
築城400年の今年8月にリニューアルオープンしました。
見て回るうちに歴史を知ることができる貴重な施設です。
お城の中に入れるのが魅力的ですが、博物館のサイトにはバーチャルツアーもあるので、遠方の方でも体験できます。

福山城公園内にあるふくやま美術館とも連動し、福山城築城400年記念の特別展示が行われています。

11月20日(日)までは「リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと」「水野勝成と徳川四天王 ―神君家康の守護者達―」と特別展示が2つも組まれていますし、美術館の所蔵品展示の方でも、記念事業の一環として「城下町福山 屋外モニュメントと芸術家」という企画が楽しめます。
さまざまな切り口の展示があり、どこから見るか迷いますね。

福山城博物館

福山城博物館

福山城博物館は、福山城が築城400年を機に行った令和の大普請に合わせ、2022年8月に施設、展示内容を大幅にリニューアルしました。福山城と福山市の歴史が学べる3面の大…

ふくやま美術館

https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/fukuyama-museum/

日本の美、菊の花

日本の秋の花の代表格と言えば菊ではないでしょうか。
今では一年を通して切り花が店頭に並ぶ菊ですが、もともとの季節は秋です。
秋の季語にもなっていますね。

福山市では昔から菊の栽培が盛んで、菊は市の花として制定されています。

恒例の福山菊花展覧会は、なんと67回目の開催になるそうです。
2022年は10月25日(火)から11月14日(月)に護国神社前広場で開かれます。

丹誠込めて育てられた見事な菊は、もはや芸術品のようです。
品種や色彩も豊かで、菊のイメージが変わるかもしれません。
無料で観覧することができるのもありがたいですね。

なお、この菊花展覧会においても築城400年特別展示が企画されているということです。

ばら公園の秋

福山の美しいもので忘れてはならないのは、やはりばらの花でしょう。
こちらも福山市の市の花です。
福山ばら祭は5月ですが、10月から11月初めにかけて見頃を迎える秋のばらも良いものです。

先日亡くなられたイギリスのエリザベス女王の棺には美しいばらの花束が添えられていました。
英国王室はバラと縁が深く、現在のイギリス王家の紋章には紅白のばらが組み合わされて描かれています。

福山ばら公園には280種・5500本のばらが植えられていますが、その中にはイギリスの園芸家によって生み出されたイングリッシュローズという系統の品種も含まれます。

イングリッシュローズは花の美しさに加えて香りの良さでも有名です。
秋咲きのばらは特に香り高いと言われていますので、目で見るだけでなく、せっかくなら香りも確かめてみてはいかがでしょう。
品種によって、香りもそれぞれ異なるのだそうです。

参考:公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会「バラ・アラカルト」

https://www.jataff.or.jp/bara/eri.htm

お城を見て、花を見て、アートを見て、秋の福山は見どころいっぱいです。

アート好きな方や歴史好きの方だけでなく、街歩きが好きな方にも、ぜひ福山に足を運んでいただければと願っています。