災害に備えよう

9月1日は何の日かご存じですか?

この日には防災訓練や避難訓練が行われる学校や会社も多いのではないでしょうか。
そう、「防災の日」です。

なぜ9月1日が「防災の日」になったかというと、約10万5000人という甚大な被害をもたらした関東大震災が起きたのが9月1日だったからです。
また、台風の季節でもあり、昔から台風の多い日とされる「二百十日(にひゃくとおか)」が9月1日にあたる年もあります。立春から数えて210日目に台風が来る、というのは俗説ではありますが、日にちが多少ずれたとしてもこの時期に台風が多いことは確かなので、被害を最小限にするために昔の人びとも備えていたようです。
そうした歴史からも、9月1日は「防災の日」にふさわしい日なのでしょう。

防災を意識しよう

日本は、国土が狭い割に自然災害が起きやすい国です。統計を見ると、交通事故や犯罪の被害者は年々減っているのですが、自然災害はそのようなわけにはいかず、ほぼ毎年、地震や台風、豪雨、土砂災害などの被害に遭われる方がいらっしゃいます。
突然襲ってくる災害には、残念ながら太刀打ちできない場合も多く、やりきれない思いもあります。それでも、何か対策はないかと日頃から防災や減災を意識することは無駄ではないはず。
平時の避難訓練は、子どもの頃はめんどくさいなぁと感じたりもしましたが、避難方法や避難経路を知っていれば非常時の行動がずいぶん違ってくるということですから、積極的に参加したいものですね。

非常食の備蓄に一工夫

災害が起こった後すぐに通常の生活に戻れない場合に備えて、防災グッズや長期保存できる水、非常食も用意しておきたいものです。防災用品も定期的な点検が必要ですが、これも「防災の日」のプログラムに組み込んでしまうとスムーズですね。
2011年の東日本大震災が発生した3月11日も、慰霊とともに防災を願う日になっています。この日にもあわせて点検すると、約半年に一度の見直しとなります。使わずに済むことを祈りつつ、劣化していないか、消費期限は過ぎていないか等、しっかりチェックしましょう。

防災グッズはセットになったものもありますし、身の回りにある物を転用する方法もあります(被災された方の体験談を読むと、いざというときの知恵はすごい、と思います)。
食料の備蓄についても、普段から非常用食品を消費しつつ買い足してゆくという「ローリングストック法」というやりかたもあります。最近の非常食はおいしいものも増えてきましたから、案外よいかもしれません。
下記の記事はとてもわかりやすいので、興味のある方はぜひ見てみてくださいね。

一般財団法人 日本気象協会「トクする防災」備蓄の心得 ローリングストックについて
https://tokusuru-bosai.jp/stock/stock03.html

家庭だけでなく、職場にも防災セットや非常食を忘れずに用意しておきましょう。いまは企業向けの防災セットもいろいろな商品が揃っていて、アスクルなどでも容易に買うことができます。来客の分も考えて、職場の人数より少し多めにしておくのがおすすめです。

「情報」の備えもぜひ

災害時は、普段にもまして正確な情報が重要です。
大雨であれば自分のいる地域の今後の雨量はどうなるか、地震であれば範囲や規模、周辺の被害情報なども知りたいところです。SNSが役に立つ場合もありますが、その情報が正しいものなのかを見極めるのは普段でも難しいことです。まして、非常事態にあっては何を信じたらよいのかわからなくなってしまいます。

インターネットやSNSを活用するためには、公的機関や信頼性の高いサイトやアカウントを普段からフォローしておくことが有効です。お住まいの自治体のホームページやSNSアカウントにすぐアクセスできるようにしておけば、より身近な地域の情報を早く得ることができます。
また、そのほかにもたとえばTwitterなら、次のようなアカウントはおすすめできます。

総務省消防庁 @FDMA_JAPAN
首相官邸(災害・危機管理情報) @Kantei_Saigai
NHK生活・防災 @nhk_seikatsu
特務機関NERV @UN_NERV
緊急地震速報bot(β)@zishin3255

正確な情報を得た上で、慌てず、かつ速やかに行動したいものです。

防災に役立つ設備施工

ところで、今よりも人口が少なかった大正時代の関東大震災で、10万人を超える人が亡くなったのは、地震後に火災が広がったからでした。当時は木造家屋がほとんどで、火のまわりが早かったのです。「地震だ、火を消せ」という標語は、そんな経験から生まれたのでしょう。
しかし、現代では事情が変わってきました。地震が来たら、火の元の点検よりもまず「身の安全を確保すること」が推奨されています。これは、ガス器具や建物内の設備が進化したからできるようになったことです。

設備施工の大きな役割の一つに、「消防」があります。
建物を建てる際には、燃えにくい素材を使ったり、区画を考えて防火壁を設置したりします。また、スプリンクラーや屋内消火栓、屋外消火栓なども、適切に設置します。これらを整えて消防署と協議し、検査を受け、ようやく安全な建物と認められるのです。
地震でもし屋内に火が出ても、スプリンクラーがあれば熱を感知して自動的に水を噴射して消火し、あなたを守ってくれます。スプリンクラーの熱感知は、一般には72度、厨房にはもっと高い温度設定のヘッドを使用します。
空調は一見、防災と関係なさそうに思われるかもしれませんが、外気を遮断することによって火災が広がるのを防ぐ装置が入っています。
安全な建物を建てたい、安心な設備について相談したい、といったご要望がありましたら、当社にぜひお声をおかけください。

防災用品も防災設備も、使わずに済むのが一番ですが、備えだけはいつも万全にしておきたいものです。