心あらたに新年度

過ごしやすい良い季節になりました。

暖かくなると、心までのびのびするような気がしますね。

4月は年度の始まり。

明るい気持ちで新しい生活を始めたいものです。

「新」で始まる4月

4月にもっともふさわしい文字は「新」かもしれません。

新緑に新茶、テレビの新番組も4月スタートのものが多くあります。

そして何より、4月の「新」といえば新入学、新入社ですね。

新しい日々を迎えられた皆様、おめでとうございます。

新しい環境が楽しいものでありますよう、心からお祈りいたします。

入社式はめずらしい?

4月の初めには真新しいスーツ姿の若者の集団を見かけることがあります。

大企業では大勢の新入社員を迎え、入社式が行われます。

入社式も4月の風物詩ですね。

実は、新卒者が同時期に一斉入社するというのは世界的にはめずらしいのだそうです。

入社時期がバラバラということもあり、日本以外では集団での入社記念セレモニーは行われないことが普通です。

年度の始まりも国によってさまざまで、4月とは限りません。

イギリスやインドは日本と同じ4月から3月が会計年度ですが、もっとも多いのは1月から12月です。

フランスやドイツ、中国や韓国などが該当します。

そしてアメリカは主要国の中では唯一10月始まりです。

4月=入社式、というイメージは日本独特のものなのですね。

4月に学校が始まる理由

学年の始まりは、アメリカやヨーロッパ諸国では4月より9月のことが多く、南半球では1月や2月が多いということです。

必ずしも会計年度とは一致しないのがおもしろいですね。

日本でも、近代教育が始まった明治初期には、ドイツなどにならって学校は9月から始まっていました。

4月入学が広がっていったのは、1886年(明治19年)に政府の会計年度が4月から翌年3月までと定められたことと関係しているという説があります。

やがて1900年には全国の小学校が4月始まりで統一され、上級学校も次第に4月入学が一般的になっていきました。

しかし、その後も一部の大学では9月始まりを続けていたそうです。

そうすると、高等学校などの卒業は3月、大学に進学するときは入学が9月と、半年も空白期間ができてしまいます。

不便だということで、大正時代になると大学も4月始まりとなっていきました。

現代では逆に、9月始まりに変えては?という意見も出てきています。

海外に留学する場合は日本の学校を卒業してから半年待つことになりますし、留学生を日本に受け入れるときにもタイミングを合わせづらいという問題があるようです。

また、学校のスタートを9月にすることで、8月の夏休みをのびのびと有効に使えるのでは、という意見もあるようです。

確かに一理ありますが、やっぱり入学式は桜の季節がしっくりくるような気がするのは私だけでしょうか。

新しいつながりを楽しく

新しい学校や会社に入ると、新しい人間関係が広がっていきます。

コロナ禍の時期にはできなかった人と人との交流を、今はたっぷり楽しむことができます。

歓迎会や交流会などを開けるようになったのはうれしいことですね。

新しい出会いは、お互いの新しい面を引き出してくれますし、視野を広げてくれます。刺激を受けて、これまでにないチャレンジをしたくなったりもします。

新しいアイデアが生まれたり、成長の機会になったり、人間は社会的な生き物だなぁと感じる季節です。

とはいえ、新しい環境、新しい人間関係の中で気合いを入れすぎると疲れてしまうことがあります。

そんなときには、自然に目を向けてみましょう。

春は花と緑の季節でもあります。

休日にハイキングに出かけてみるのも良いですね。

時間がないときには遠くまで行かなくても、職場や学校の近くの公園をちょっと散歩するだけでもずいぶん気分が変わりますよ。

桜の見頃はすぐに過ぎてしまいますが、福山市内ではいよいよばらの季節を迎えます。

小さなモッコウバラは4月にはもう咲き始めていますし、これから1ヶ月以上にわたり、いろんな品種が次々と咲き誇ります。

花を眺め、香りを味わっているうちに、だんだん緊張がほぐれてリラックスできることと思います。

皆さんの町にはどんな花が咲いているでしょうか。

人とのつながりも自分も大切に、どうぞ健やかな新年度をお過ごしください。