先月は買い物の話題をお届けしましたが、何かを「使う」ためには、買わなくても間に合う場合があります。
レンタルやサブスクリプションなど、「借りる」という選択肢も増えてきました。
1回あるいはごくたまにしか使わないもの、あるいは短期間だけ必要なものは、買わずに借りることを検討してみてもよいかもしれません。
レンタルは学生さんの味方
ちょうど3月、卒業式シーズンですね!
大学の卒業式では男性はスーツが主流ですが、女性はスーツと並んで振り袖に袴というスタイルも定番化しています。
振り袖はともかく、袴はそうそう着る機会がないので、貸衣装を利用される方が多いのではないでしょうか。
そして、卒業式のあとには新入生がやってきます。
ひとり暮らしを始める方はまずお部屋を借りることになりますが、住まいだけでなく生活家電などもレンタルすることができます。
4年間の大学生活だけで使うものを買いそろえるのももったいないですし、電化製品は処分にもコストがかかってしまいますので、借りるのは合理的な選択だと思われます。
学生さん向けのレンタルサービスは大学生協で取り扱っていたりしますので安心ですね。
学生生活は一般に期間が短いので、レンタルとの相性が良いようですが、社会人になってからも、家具などはレンタルでスタートして、その後の生活に合わせて一つ一つ自分の気に入った物を買い足していくという方もいるようです。
お互いうれしい空間レンタル
テレワークを取り入れる企業が増加していますが、自宅の環境が仕事に適しているとは限りません。
そこで、会社でもなく自宅でもなく、密にならない仕事場として、ワークスペースやシェアオフィスが注目されるようになりました。
オフィス丸ごとではなく、必要な分だけ空間を借りるという発想ですね。
レンタルオフィス、レンタルスペースなどの他、ホテルなどの宿泊施設を利用するケースも増えてきました。
宿泊施設も経営が大変なときですから、貸す方も借りる方も、お互いうれしいアイディアです。
福山市でもテレワーク推進事業として、市内の宿泊施設をテレワーク利用した場合にその費用を補助する制度が用意されています。
【第2次】福山市テレワーク推進事業のお知らせ
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/soshiki/keizaisoumu/188898.html
車の使い方、未来形?
都会では車を持たない人が増えています。特に、電車で通勤している若い世代では、自家用車の所有にさほど関心がないようです。
しかし、生活には車が必要な場面も出てきますので、そんなときにはやはりレンタル。車を借りるというと、まずレンタカーが思い浮かびますが、最近ではもう少し長期のカーリースや、複数の特定メンバーで同じ車を使うカーシェアリングといったシステムも発達してきています。状況に応じて使い分けができますね。
カーシェアリングなどは利用者がまださほど多くないとはいえ、若者の車所有率が下がっている現状を考えれば将来的に伸びてくるサービスかもしれません。
趣味はサブスクで
サブスクリプション(定額制サービス)、略してサブスクも盛んになってきました。
音楽ではSpotify、Apple Musicなどさまざまな配信サービスが人気を集めています。
CDやレコードは「物」として手元に残りますが、サブスクで提供されている音楽はそのサービスを介さないと聴くことができません。
いわば、音楽を聴く権利のレンタルです。
本についても、定額制のKindle Unlimitedのように契約している期間だけ読み放題というサブスクがあります(Kindleの場合は提供されている本を1冊ずつ購入することもできますが)。
スポーツジムも、定額制でトレーニング機器や設備を使えるタイプのものはサブスクと言えますし、PCソフトでもAdobe製品やMicrosoft社のOffice365などサブスクタイプが珍しくなくなりました。
ミニマルライフ(物を持たない暮らし)も注目されていますね。
所有することにこだわらず、必要なものを必要なときだけ借りるというスタイルは、これからもっと増えていくように思われます。
買うものと借りるもの、それぞれの用途や使用頻度に合わせて上手に使い分けられたらよいですね。