皆様の町ではもう桜が咲いたでしょうか。
福山市では、例年よりも早く3月上旬に開花宣言が出て、3月末には満開となりました。舞い散る桜の中で、新年度を迎えています。
桜前線のロマン
桜の開花予想、桜前線など、この季節になると桜、特にソメイヨシノの話題が続きますね。
全国に分布する春の花木ということなら、コブシやツバキでも良さそうですが、コブシ前線などということばはあまり聞かれません。なぜ桜、それもソメイヨシノなのでしょうか。
ソメイヨシノは葉が出る前にたくさんの花だけがふんわりと開き、はらはらと散る姿にさえ風情があります。
この美しさが好まれて日本全国に植えられ、どこにでもある木となりました。ただ、数が多いことだけで指標となったわけではないようです。
近年の遺伝子研究で、すべてのソメイヨシノは1本の木から接ぎ木や挿し木で殖やされたクローンであることが明らかになりました。
元が同じ木なので個体差が少なく、同じ環境下にある木々は同じ時期に開花するというわけです。
この、「地域でいっせいに咲く」という点が指標にはもってこいだったものと思われます。
桜にはとてもたくさんの品種があります。
ソメイヨシノが全国津々浦々で見られるようになったのは20世紀に入ってからで、それまでの花見はヤマザクラ、オオシマザクラ、サトザクラや各地の固有種が中心だったということです。
落語に出てくるような江戸時代のお花見は、今とは様子の違う桜が主役だったのですね。
ソメイヨシノはエドヒガンザクラとオオシマザクラの交配種で、さらに調べると父にあたるオオシマザクラの方にはヤマザクラの遺伝子も認められるということです。
複雑に交配が重なった「奇跡の1本」。
それが私たちの暮らしに季節のいろどりを加えてくれていると思うと、なかなかにロマンがあります。
福山市の桜がたくさん
福山市の花といえばバラですが、桜の名所もたくさんあります。
一番人気は福山城公園でしょう。300本もの桜が植えられており、この季節は大変にぎわいます。
ソメイヨシノ以外の品種もあるので、少し時期がずれたら別の桜でお花見が可能です。
また、鞆の浦地区では趣のある桜を楽しむことができます。
歴史あるお寺や神社をぜひ訪ねてみてください。
桜の古木があり、表情豊かな枝ぶりが見事です。
いまはまだ、桜の下でにぎやかにお花見宴会というわけにはいきませんが、歩きながら静かに花を楽しむのもよいのではないでしょうか。
公益財団法人福山観光コンベンション協会
「福山城公園」
https://www.fukuyama-kanko.com/travel/tourist/detail.php?id=95
「鞆の浦」
https://www.fukuyama-kanko.com/travel/tourist/
新年度も前向きに
まだ新型コロナウイルスへの警戒は続いているとはいえ、心うきたつ季節です。
新年度を迎え、新しい生活を始められた方も多いことと思います。
新入学、進級、新入社された皆様、おめでとうございます。
昨年はじめから世の中が大きく動き、受験や就活も大変だったことと思います。
これからの毎日が希望に満ちたものとなりますよう、お祈りします。
新年度を迎えて、私自身も前向きにがんばっていこう!と気持ちを新たにしているところです。
新しくなるものと言えば……
さて、年度始めには公的な変更がなにかと多くなります。
法改正は新年度からとは限りませんが、区切りよくわかりやすいためか、4月1日には例年、さまざまな新しい法律や制度が施行されています。
当社の業務に関連するものとしては、「改正建築物省エネ法」が令和3年4月1日施行です。
もともとあった法律が改正されたものですが、対象となる建物の面積の基準が変わるなど、変更点がいろいろありますので、違いに注意して対応していきます。
令和3年度にスタートする法律の中で、将来的に多くの方に影響しそうなのは「改正年齢者雇用安定法」でしょうか。
65歳までの雇用確保義務に加えて、70歳までの就業機会の確保が努力義務となりました。
企業によっては定年制を廃止したり、就業規則を変更したりと大変だと聞きます。
その他、労務に関する細かな改正も4月にはたくさんありますね。
人事関係のお仕事をされている方、お疲れさまです。
法律や制度の改正などは対応に手間がかかったりもしますが、その先の生活や仕事がよりうまく回るためだと思えば、とても大切なものです。
こんな時期だからこそ、何事にも丁寧に取り組んでいきたいと思っています。