2月もしっかり寒さ対策を

一年のうちでもっとも寒いとされる「寒の内」とは、小寒から立春までの間を指します。

しかし、立春を過ぎてもまだまだ寒さは続きます。

平均気温が低いのは1月ですが、ぐっと寒い日があるのが2月上旬です。

寒波に備えよう

この冬は特に気温が低く、温暖な瀬戸内地方にある福山市でさえ、1月から2月には最低気温が氷点下という日が珍しくありません。
1月下旬には10年に一度という規模の寒波がやってきましたね。

寒波とは、寒冷な地域で冷やされた空気の塊が他の地域へと流れ込んでくる現象です。
地球上では極地方がもっとも寒いので、寒波は北半球では北極のほうから、南半球では南極のほうからやってくるのだそうです。

寒波による気温低下は急な場合が多く、人の健康や暮らしにも大きな影響を及ぼします。
自然現象を変えることはできませんが、安全に過ごせるように準備はしておきたいものですね。

今は気象予報も発達し、かなり正確な情報を得られるようになりました。

たとえばNHKの天気予報サイトは、防災・減災に関する情報も充実していて便利です。
寒さに限らず災害はいつやってくるかわかりませんので、目を通しておくとよいでしょう。
ちょっとしたことを知っているだけで、いざというときにも慌てず対処できると思います。

NHK「あなたの天気・防災」

https://www.nhk.or.jp/kishou-saigai/top/

水回りの寒さ対策

今年の寒波では、全国各地で水道管破裂が相次ぎ、ニュースでもたびたび取り上げられていました。
被害が大きかった石川県などでは大量の漏水から断水となり、大変な苦労をされたと聞きます。
お見舞い申し上げます。

北海道や東北などの寒冷な地域では最初から凍結対策が施されていますが、それ以外の地域では水道管の防寒はそれほど気にされません。
普段は忘れていてもいいのですが、寒波の際には水道管の凍結防止を思い出しましょう。

気温が-4度を下回ったら凍結の危険があると言われていますが、設置場所や風の具合などによっては-2度くらいで水やお湯が出なくなってしまうこともあります。

最近の給湯システムでは、自動的に風呂釜の保護機能が働くものが多いですが、それでも水道や給湯設備が凍る場合があります。
給湯器の説明書を確認し、適切な準備をされることをおすすめします。

自治体や水道局のサイトにも参考になる情報が多数あります。その地域特有の気候に関する対策法などはなかなか役に立つように思います。

福山市上下水道局「水道管の凍結に注意!!」

https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/jougesui/179606.html

室内でのヒートショックにご用心

設備だけでなく、人間にとっても寒さは大敵です。

ヒートショックとは、急激な気温差の影響で血圧が大きく変動することにより起こる身体のトラブルです。
代表的な症状は心筋梗塞や脳卒中、大動脈解離、呼吸疾患などで、どれも命にかかわることが多いもの。
ヒートショックで引き起こされる疾患は、冬季の死亡原因のうち大きな割合を占めていると言われます。

特に多いのが入浴時の発症です。
暖かい室内から寒い脱衣場や風呂場へ移動すると、血管が収縮して血圧が上がります。
そこで熱いお湯につかると、今度は血管が開いて血圧が急激に下がります。
温度変化によって血圧が乱高下することで、血管や心臓に大きな負担がかかってしまうのです。

お風呂に次いでヒートショックが多く起きているのはトイレです。

風呂場やトイレにもヒーターなど暖房を用意する、お風呂はぬるめにする、飲酒後の入浴は控えるなどの対策で、ヒートショックを予防しましょう。

高齢者、高血圧症などの持病があるご家族がいたら、特に気をつけてあげたいですね。

まさか凍っているとは

寒い時期に車で出かける際には、交通情報だけでなく気象情報もかならず確認しましょう。

これくらいなら大丈夫だろうと甘く見るのは危険です。
雪が積もらなくても、道路は凍結することがあります。

最近ではブラックアイスバーンの危険性も明らかになってきました。
濡れた地面のように黒いのに実は薄く氷が張っているブラックアイスバーンでは、ブレーキをかけてもなかなか止まれません。
見た目ではわかりづらい上に、スタッドレスタイヤでもスリップの危険性があり、怖いものです。
いつも以上に安全運転を心がけたいですね。

凍りそうだと思ったら無理をせずに、外出の日時をずらしたりする勇気も、時には必要かもしれません。

この季節を越えたら

人にも物にも寒さ対策が必須な2月ですが、下旬ともなればだいぶ春めいてきます。

毎年のことですから、いつかは春が来るとわかっているものの、寒さの真っ最中にはなかなか温かな日差しを想像しづらいですね。

それでも、木々の冬芽がふくらんでいたり、梅が咲いていたり、春の兆しはあちこちに見られます。

明るい春を楽しみに、名残の寒さをなんとか乗り切りましょう。

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