一年を通して温暖な瀬戸内地方。
その中にあって福山市は、自然に恵まれ、昔から豊かな文化が育まれてきた地域です。
福山市にはさまざまな見どころがあり、お好みに合わせて多彩な観光を楽しむことができます。
ばらのまち福山を巡る
福山では、ばらの花が盛んに栽培されています。ばらを鑑賞することができる場所は、ばら公園をはじめ、市内に約400カ所もあるそうです。
市民でも全部見て回った人は少ないのではないでしょうか。
品種も定番から珍しいものまでバラエティに富んでいます。
最近では、2023年2月にアイドルグループ・ももいろクローバーZ(ももクロ)さんが植えた4色のばらが名所のひとつに加わりました。
メンバーカラーにちなんだ4色のばらはどれも「ふくやま」と名の付く品種で、中央公園のローラ像の前で見ることができます。
ちなみにローラというのはかわいいばらの妖精で、福山市のイメージキャラクターです。
ばらへの愛があふれる福山市では、2025年には世界バラ会議福山大会が開かれます。
「ばら観光」はこれからますます盛り上がりそうですね。
第20回世界バラ会議福山大会2025
自然、文化、それともレジャー?
福山市には自然と文化が共存しています。
古くから潮待ちの港として名高い鞆の浦は、美しい景色と数々の史跡が魅力。
江戸時代や明治期の建物が大切に残されており、散策するだけでも癒やされる町と言われています。
鞆の浦から船に乗れば、仙酔島へ行くことができます。
瀬戸内海国立公園の中心に位置する「仙人も酔ってしまうほど美しい島」まで、わずか5分の船旅です。
日帰り海水浴やバーベキュー、キャンプなど、気軽に遊べますね。
市内の代表的なレジャー施設としては「みろくの里」「福山市立動物園」などがあります。
みろくの里は三世代テーマパークというだけあって、子どもだけでなく大人や高齢の方にもお勧めです。
恐竜が好きなら「ダイナソーパーク」、昭和三十年代の街並みを再現した「いつか来た道」は、大人には懐かしく子どもには珍しい風景でしょう。
冬の間はイルミネーションも見事です。
「鞆物語」日本で最も癒される港街、鞆の浦
みろくの里
福山市内で御朱印巡り
歴史の古い福山市には神社やお寺も数多くあります。
近年、神社仏閣にお参りして御朱印をいただく「御朱印巡り」がちょっとしたブームとなっていますが、福山市には御朱印をいただける神社などがなんと50カ所以上もあります。
桃太郎の伝説で知られる吉備津(きびつ)神社、7世紀に創建されたという素盞嗚(すさのお)神社、初代福山藩主の水野勝成公と縁の深い艮(うしとら)神社や明王院など、いずれも由緒のある神社で人気があります。
また、阿伏兎観音(磐台寺)はジブリの「千と千尋の神隠し」「崖の上のポニョ」の世界を思わせる絶景が魅力です。
御朱印は、お参りをして神様や仏様とのご縁ができたという証ですから、いただくにはマナーがあります。
まずは参拝の仕方を確認し、御朱印帳や初穂料・納経料(納めるお金)を用意するなどの準備をしてから向かいましょう。
ちょっと難しそうに感じられるかもしれませんが、日本の神様仏様は大らかですから大丈夫。
神社特有の澄んだ空気を感じて、表情ゆたかな御朱印を集めてみるのも、ひと味違った旅の経験になりそうです。
なんといっても福山城!
福山の観光で絶対に外せないのが福山城です。
2022年に築城400年を迎えた名城は、福山のシンボル。
初代の城は残念ながら1945年の福山大空襲で焼失してしまいましたが、市民の願いで1966年に再建されました。
2022年には大改修が完了し、ますます輝きを増しています。
福山駅から近く、周囲には公園があり、内部には博物館を備え、観光には申し分のないロケーションです。
景色や風情を楽しむもよし、歴史を学ぶもよし。
各種イベントも折々に催されていて、飽きることがありません。
日本の百名城のひとつに数えられているお城ですが、日本史やお城に詳しくなくても十分楽しめます。
福山城博物館
福山市にはさまざまな観光ガイドサービスがあり、福山城でもボランティアガイドさんたちが活躍中です。
リーズナブルな料金で、丁寧な案内を受けることができますし、地元のリアルな話を聞けたりもしますので楽しいと思います。
ただし、予約が必要な場合もありますので、事前の確認をお勧めします。
(公社)福島観光コンベンション協会 「観光ガイド」
https://www.fukuyama-kanko.com/travel/oyakudachi/k_guide.php