2月22日は猫の日です。
犬と並んでペットの代表格である猫。
一般社団法人 ペットフード協会の調査では、2014年以降は犬よりも猫の飼育頭数の方が多くなっており、2023年の調査結果では猫の推定飼育数は約906万9千匹ということです。
野良猫は減っていますが、テレビやインターネットにも猫はたくさん登場しますので、猫を飼っていなくても、毎日どこかでその姿を目にすることになります。
私たちの周りにはかわいい猫たちがあふれていますね。
世界の「猫の日」
日本で猫の日が定められたのは1987年で、「にゃん・にゃん・にゃん」の語呂合わせで2月22日となりました。
これは日本語でないと通じませんが、世界各地にも猫の日はあります。
ヨーロッパでは2月17日、アメリカでは10月29日だそうです。
国際的には、国際動物福祉基金が制定した世界猫の日 World Cat Day が8月8日となっています。
どこの国でも、人間は猫が大好きなのですね。
かわいいけれど肉食獣
人間と猫との関わりは古く、約9500年前の遺跡から飼育されていた猫のお墓が見つかった例もあるそうです。
農耕が始まり穀物を蓄えるようになると、人間はネズミの食害に悩まされるようになりました。
猫は最初、ネズミを捕ってくれる大切なパートナーとして歓迎されたのです。
肉食獣としての力が必要とされたわけですが、役に立つだけでは猫がこれほど世界中に広がることはなかったでしょう。
古代の人々も、かわいらしさに魅了されたからこそ猫を飼うようになったのではないでしょうか。
一般に飼われている猫はイエネコと呼ばれ、リビアヤマネコを祖先に持ちます。
狼から品種改良されていった犬に比べると、ネコの遺伝子はあまり人間の影響を受けていないということです。
いま、ネズミ退治のために飼われている猫はほんのわずかで、現代の猫は「かわいいのが仕事」と言っても過言ではありません。
それでも野性は残っていますので、昆虫や小動物、小鳥などを襲うことが少なくなく、さまざまな生物を絶滅させてきた歴史があります。
猫は屋外より屋内で飼うほうが寿命が長くなるのですが、室内飼いは自然保護の面からも理にかなっているのですね。
猫に会うには
猫が大好きでも、飼うにはさまざまなハードルがあります。
生き物ですから毎日欠かさずお世話が必要ですし、病気になれば医療費もかかります。
また、住まいや家族の状況により飼育できない場合もあるでしょう。
そんな方々の人気を集めているのが「猫カフェ」です。
猫のいるお部屋に遊びに行くイメージで、たいていは数匹の猫が放し飼いにされています。
猫たちを眺めたり、一緒に遊んだりふれあったりできるカフェで、猫好きにはたまらない場所です。
猫カフェは比較的新しいサービス形態ですが、あっという間に全国各地に広がりました。
猫カフェの中には、捨て猫を保護して展示しながら里親探しを行うなど、動物愛護活動と深く関わっているところも多くあります。
保護猫の譲渡にはたいていさまざまな条件が定められていますが、それは猫を大切に思っているからです。
初めて猫を飼おうと考えているなら、保護猫のいる猫カフェを訪ねて話を聞いてみるのもおすすめです。
鞆の浦の猫たち
自宅以外で猫と関わる方法として、地域猫という活動もあります。
猫の町として知られる福山市の鞆の浦では、町中でさまざまな猫たちに会うことができます。
この猫たちのほとんどは、地域の方々が世話をしている地域猫です。
野良猫を放置するのではなく、避妊手術をしたり予防接種をしたりして、猫たちが幸せに過ごせるよう、人との共生がはかられています。
猫への深い愛情が感じられる活動ですね。
鞆物語 ねこの写真
https://tomonoura.life/photos/creature/cat/
福山市「地域猫活動について」
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/soshiki/dobutsuaigo/273004.html
お気に入りの猫キャラは?
猫はキャラクターとしても人気です。
世界中の子どもたちが好きなドラえもんは猫型ロボットですし、キティちゃんも猫ですね。
また、各地のゆるキャラにも猫はたくさん使われています。
広島県内だけでも、たくさんの猫キャラたちが活動中です。
猫が多い尾道市にはレモンとでべらをモチーフにした猫キャラ「おのみち にゃモン」や、中学生が考案した「おのにゃん」がいます。
広島城には以前、毛利元就を猫化した「もとにゃりくん」がいました。
今は代替わりして天守を頭に乗せたシロねこ(城猫)「しろうニャ」さんが活躍しています。
竹原市のゆるキャラ「ももねこ様」はピンク色の丸い不思議な形ですが、これもネコがモチーフです。
広島城「しろうニャさんのお部屋」
かわいい動物と接したり、動物の動画を見たりすることは精神の安定に役立つと言われています。
そして、動物の動画再生数の中でも猫はダントツ。
猫の日は、猫を大切に思うことで人も幸せになれる日なのでしょう。
猫と一緒に暮らしている方にとっては、毎日が猫の日かもしれませんね。