例年、夏から秋にかけては台風のニュースが聞かれるようになります。
台風は熱帯付近の海上で一年中発生していますが、日本に到達するのは主に7月から10月です。
8月の下旬から9月頃は特に台風が多く、毎年のように日本のどこかで強風による建物損壊や大雨による浸水、農作物の被害が起きているのが現状です。
被害に遭われた皆様にはお見舞い申し上げます。
台風に備えて情報収集
気象予報の発達はすばらしく、天気予報の精度は年々上がっていると感じられます。
台風は気まぐれで、さまざまな気象条件によって刻々と状況が変わっていくため、事前の進路予測は非常に難しいそうですが、近年ではリアルタイムな情報発信が行われるようになりました。
台風が近づいてきたら、自治体や気象庁などの防災情報をはじめ、信頼のおける情報をこまめにチェックするのが安心です。
たとえば、福山市の防災情報はこちらです。
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/bosai
ハザードマップに目を通し、防災メールの配信登録をしておけば、いざというときにも安心です。
サイトを見に行かなくても、防災情報、避難情報などがメール配信されます。
また、気象庁のサイトでは、自治体を指定して防災情報を確認することができます。
その地域の気象注意報·警報、天気予報から地震情報まで一覧できますので便利です。
福山市の情報はこちらです。
https://www.jma.go.jp/bosai/#pattern=default&area_type=class20s&area_code=3420700
ちなみに気象庁の防災情報では、山口県は九州北部に分類されるのですね。
広島県とは地続きの隣県なのですが、気象の観点からは中国地方よりも九州に近いということでしょうか。
台風のデータを見てみると、九州北部に比べると、中国地方に接近する台風は少なめです。
台風の前にしておくこと
台風が来そうになったら、風が強くなる前に、とにかく家の外回りを片付けておきましょう。
植木鉢など倒れやすいものは屋内に入れる、飛びそうなものは固定するか安全な場所に移動するなどの準備が必要です。
物が飛ぶと、人や建物を傷つけてしまう場合もあります。
排水口や側溝など、水はけチェックもしておきましょう。
排水口に落ち葉が詰まっていたりしたら、水があふれかねません。
屋内での準備としては、水、非常食、大容量の充電器、懐中電灯、乾電池、携帯ラジオなどをすぐ使えるよう用意しておくことです。
防災用品を備えていても、停電になってしまって探せないのでは困ってしまいますよね。
ラジオは日常で使う機会は減っていますが、インターネットがつながらないときに頼りになります。
そして、いよいよ台風が接近してきたら、家の中に籠もるか、場合によっては避難所への移動も検討しなくてはなりません。
風が本当に強くなってからでは外に出るのも難しいため、早めの判断が必要になります。
同じ名前の台風がある?
ところで、台風はその年の1月1日以降に発生した順に、1号、2号と番号が振られますが、そのほかに名前も付けられていますね。
2024年の台風7号はアンピル、台風10号はサンサンという名前が付けられていました。
「聞いたことがある名前だな?」と思われた方もいるのではないでしょうか。
その通りで、2006年9月に沖縄や九州に大きな被害をもたらした台風13号がサンサンでしたし、2013年、2018年にも同じ名前の台風がありました。
実は、台風は140個の名前リストから順番に名付けられることになっていて、140個が一巡すると再び一番に戻るのです。
一年間に発生する台風の数は平均すると約25個なので、5年から7年ごとに同じ名前が出てくるのですね。
ただし、あまりに被害が大きかった台風の名前はリストから外され、他の名前に差し替えられることもあるそうです。
この名前リストは台風防災に関する政府間組織である台風委員会によって定められているもので、2000年からはアジア名が採用されるようになりました。
台風委員会に加盟している14の国と地域が提案した名前の中には、日本のものもあります。
台風に名付けられる日本名はコイヌ、ヤギ、ウサギ、カジキ、コト、クジラ、コグマ、トケイ、トカゲ、ヤマネコです。
動物の名前かと思えば琴?時計?と、一見すると戸惑いますが、星座の名前に由来しているのだそうです。
台風は人の力でなんとかできるものではないため、来てしまったらできるだけ危険のないように対処していくしかありません。
名前が欠番になるようなひどい台風が来ないこと、そして皆様がご無事で過ごされますことをお祈りします。