秋の小さな幸せ

今年の夏も厳しい暑さでした。

9月に入ってからも身の危険を感じるほどの猛暑が続いていましたが、お彼岸を過ぎてようやく涼しい風が吹いてきましたね。

快適な気候になり体が楽になると、心にもゆとりが生まれます。

秋にたくさんの呼び名があるのは、気持ちの余裕から「やりたいこと」「知りたいこと」が増えるからかもしれません。

秋は、小さな幸せをたくさん見つけられる季節です。

秋の風情を楽しむ

秋は夕暮れどきが美しい、と書いたのは清少納言ですね。

夕日が沈みかける空を鳥たちが渡ってゆく様子や、薄暗くなる頃に聞こえる虫の声は、たしかに風情があります。

現代ではゆっくり空を眺めて鳥の姿を探すような機会はあまりないですが、夕焼けくらいは見られます。

外出先から戻るときや帰宅時に夕焼けに遭遇すると、ちょっと得をしたような気分になります。

また、秋の朝も気持ちのよいものです。

窓を開けたときのひんやりとした空気は心地よく、さわやかな気分になります。

ほんの半月前まで、蒸し暑さにうんざりしていたのとは大違いですね。

深呼吸をすると、空気にも秋の匂いが感じられます。

秋は空が高く、青さが際立つ季節でもあります。]

台風が来ることもあり、案外雨も多い季節ですが、それだけに秋晴れはうれしいものです。

澄みわたる秋空は青く美しく、子どもの頃の運動会を思い出したりします。

夜は夜で、月がきれいな季節です。

中秋の名月は過ぎてしまいましたが、空が澄んでいるためか真珠のような月を見られる日があります。

忙しい日常の中で、空を見上げたり深呼吸をしたり、それだけで少しリフレッシュできるのは秋の小さな幸せかもしれません。

食欲の秋を楽しむ

秋は収穫の季節で、おいしいものがたくさん出回ります。

ぶどうや柿、梨、りんごなどの果物も豊富ですし、栗やさつまいも、かぼちゃなども旬を迎えます。

秋刀魚に秋鯖、秋鮭にイクラと、海の幸も楽しみです。

そして、なんといっても秋は新米の季節です。

今年の夏は米不足で、スーパーのお米の棚が空っぽになったりして大変でしたが、新米が出回るようになればそれも解消するでしょう。

価格高騰は厳しいものの、新米のおいしさを考えると買わないわけにはいきません。

作物が豊富な秋に、おいしいものをたっぷり食べて幸せな気持ちになり、冬に備えて栄養を蓄える、それが「食欲の秋」です。

とはいえ、栄養を蓄えすぎてメタボになってしまうのも困るので、ほどほどに気をつけつつ食欲の秋を堪能しましょう。

秋の夜長を楽しむ

「秋の夜長」という言葉通り、秋分から立冬にかけては、日が短くなり夜が長くなる時期です。

せっかくの長い夜、もちろん外に飲みに行くのも楽しいですが、家で過ごすのも悪くないものです。

読書、映画、あるいは趣味や勉強に時間を使う人もいるでしょう。

積ん読の本に取り組むもよし、気になっていたコミックのシリーズを一気読みするもよし。

インターネットのおかげで、電子書籍にはいつでもアクセスできますし、家で観られる映画も爆発的に増えました。

秋の夜長も短く感じられるくらい、読むものも観るものもたくさんあります。

普段忙しくてできないことにじっくり取り組めるのも、秋の夜長の幸せです。

お茶を入れてゆったりリラックスしながら読書したりお気に入りのお酒をちびちび飲みながら映画を観たりできたらいいですね。

秋の散歩を楽しむ

秋の心地よい気候は、散歩やジョギングにもぴったりですね。

公園ではコスモスの花や木々の紅葉を楽しめることがありますし、どんぐりが落ちていることもあります。

当社がある福山市は「ばらのまち」ですから、これからの時期は秋ばらが見逃せません。

住宅街でも、庭木が紅葉したりキンモクセイが香ったりと、ちょっと気をつけて歩くと楽しい散歩ができると思います。

秋の散歩が好きなのは人間だけでないようで、犬たちも心なしか楽しそうに見えます。

秋は、自然の美しさや恵みに満ちた豊かな季節です。

四季折々に楽しみはありますが、中でも秋は、五感で感じられるものが多いように思われます。

特別なことはしなくても、ごはんがおいしいとか、空気がさわやかだとか、日常生活の中に「小さな幸せ」があるだけで、毎日が楽しくなってきます。

これからますます深まる秋、あなたもぜひ、秋の小さな幸せを見つけてください。

定期ブログ

前の記事

季節の変化