春の気温差に負けないで

雪が多くない西日本や関東でも、今年は3月になって雪が降りました。

春が訪れ、日差しの暖かさを感じる一方で、3月から4月初旬にかけては朝晩の冷え込みや突然の寒の戻りに悩まされることも少なくありません。

この時期の大きな気温差は身体にこたえますね。

体調を崩さないよう、しっかりと対策を立てて快適に過ごしたいものです。

春の気候の特徴

春先は、寒い日が続いたかと思えば急に暖かくなるというサイクルを繰り返します。

「三寒四温」とは本来、冬の気候に対して使われる言葉なのですが、現代では春の方がしっくりくるように感じます。

特に3月下旬から4月にかけては、最高気温が一桁から20度台まで上下します。

暖かくなっていくだけならまだしも、寒の戻りによる急な冷え込みで、今年のように雪に見舞われることもあるので気が抜けません。

また、日中と朝晩の気温差が10℃以上になる日もありますし、体温調整が難しくなりがちですね。

春の気候が不安定なのは、低気圧と高気圧が交互にやってくるからです。

低気圧と高気圧とのバランスが変わることで風向きが変わり、低気圧が強くなると春特有の強い風が吹くこともあります。

春風はたいてい優しいものですが、春一番のような強い風もまた、春らしいものの一つなのです。

気温差による体調不良

毎年春先になると調子が悪い、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

春の気温差は、私たちの自律神経に大きな影響を与えます。

気温の変化に対応しようと体がエネルギーを消費し続けることで、疲れやすくなったり、免疫力が低下したりすることがあります。

これが「寒暖差疲労」です。

風邪をひきやすくなったり、頭痛や倦怠感があらわれたり、病院に行くほどではないためつい見逃されがちですが、春の不調は気象病の一種としてちゃんと名前がついているのですね。

寒暖差疲労は、前日と当日、または一日の最低気温と最高気温の差が7度以上になると起こりやすいと言われています。

また、この時期は花粉症や黄砂の影響もあり、くしゃみや鼻水、目のかゆみといったアレルギー症状が体調をさらに悪化させることもあります。

気温差に負けないために

天気や気温を変えることはできませんので、春の寒暖差は工夫して乗り越えるしかありません。

まだ衣替えをする時期でもないので着るものにも悩みますが、朝晩の冷え込みに対応できるよう、重ね着を意識しましょう。

薄手のカーディガンやジャケットなどを活用し、気温に応じて脱ぎ着できるようにすると快適に過ごせます。

特に首元を温めると体感温度が上がるので、コートまでは不要かな、と感じるような日はスカーフやストールなどを取り入れるのもおすすめです。

寝具についても同様で、真冬の暖かい布団が暑く感じるようになっても、いきなり薄いものに変えてしまうのは危険です。

夜中の冷え込みに対応できるように、毛布や薄掛けなどで調節できるようにするとよいですね。

暑すぎず寒すぎずを心がけることで睡眠の質を上げることができ、良い体調を保てます。

冬に引き続き、温かい飲み物やスープで身体を内側から温めることも体力の維持につながります。

また旬の春野菜には、デトックス効果が期待できるものが多く、特に菜の花や春キャベツは自律神経のバランスを整えると言われています。

生姜やネギなど、血行を促進する食材を加えるのも効果的です。

ぬるめのお風呂にゆっくり浸ってリラックスするのも良いですね。

元気に春を楽しもう

天候が不安定とはいえ、陽気の良い日はこれから次第に増えていきます。

体調管理に気をつけながら季節の変化を楽しみたいものです。

軽い上着をはおって、散歩やウォーキングなどはいかがでしょうか。

ただ歩くだけでなく、せっかくなので目や耳も駆使したいところです。

桜のつぼみが日々ふくらんでいく様子や、新しく芽吹いた若葉の美しさは、今の時期しか見られません。

草花が伸びて虫が活発になってくると、小鳥たちのさえずりもにぎやかになってきます。

寒暖差に花粉、紫外線と、春のハードルはいろいろありますが、対策をすればなんとかなります。

しっかりと体調管理をしながら、春の訪れを満喫しましょう!