今年もあっという間に師走となりました。
振り返ってみれば、新型コロナウイルスが5類に移行したのが5月8日。
ようやくコロナ禍以前と同様の活動ができるようになったのはうれしいことです。
明るい気分が広がりはじめた中、夏から秋にかけては記録的な暑さに見舞われ、生活に支障を来すほどの高温を経験することとなりました。
経済の面では円安が進行し、物価の上昇が続いています。
また、10月1日にはインボイス制度がスタートしました。
経理や税務関連のお仕事をされている方は特に、対応に追われる年だったのではないでしょうか。
こうしてみると、2023年も激動の一年でしたね。
仕事納め、御用納め、それとも?
どんな一年だったとしても、年末はやってきます。
年末最後の業務を行う日を、皆さんの職場ではなんと呼びますか?
一般的な企業では「仕事納め」が多いと思いますが、「御用納め」という言葉もよく聞きます。
御用納めは、行政機関の年末最後の業務日のことを指します。これは古い言葉で、江戸時代に公務が「御用」と呼ばれていたことに由来しているそうです。
仕事納めと御用納めのもっとも大きな違いは、後者が法律の影響を受けていること。
「行政機関の休日に関する法律」により、行政機関では12月29日から1月3日までが休日と定められているため、その前日の28日が必然的に御用納めとなるのですね。
一方、一般企業の年末年始の休みはそれぞれの状況によって自由に決められますので、御用納めとは異なり「仕事納め」の日にちはばらばらです。
また、証券取引所では年末の取引最終日を大納会(だいのうかい)と呼びます。
大納会とは、もともとその日の催事のことでしたが、次第に取引最終日そのものも大納会と呼ぶようになったのだそうです。
仕事納めの日にち
12月になると、「仕事納めはいつですか?」と確認し合う機会が増えます。
官公庁にあわせて12月28日を仕事納めとしている企業が多い印象ですが、会社や業種によって仕事納めの日は異なりますので、スムーズに仕事を進めるためにお客様や取引先のスケジュールは把握しておきたいものです。
早いところだと25日に仕事納めというケースもあります。
年末年始に10日以上の休みを取る企業も増えてきましたし、有休休暇を調整して人によって仕事納めの日が違うという企業も珍しくなくなってきました。
一方、民間企業でも比較的きっちり仕事納めの日が決まっているのは銀行などの金融機関でしょう。
たいてい12月30日まで営業していますので、仕事納めは官公庁の御用納めよりも遅くなります。
また、先に触れた証券取引所の大納会も、銀行等の仕事納めと同じく12月30日に行われるのが通例です。
飲食業や観光・レジャー産業などは年末年始がかき入れ時という場合もありますし、ホテルやコンビニはもともと年中無休ですから仕事納めが存在しません。
また、医療や介護など命を預かる仕事をはじめエッセンシャルワークの現場など、カレンダー通りに区切りをつけるわけにはいかない仕事も世の中にはたくさんありますね。
こうした業界では、連続休暇の前に個人的な仕事納めを味わっている、という方もいらっしゃるようです。
頭が下がります。
今年のラストスパート!
年末進行として、11月頃から少しずつ前倒しにお仕事を進めているところもあるでしょう。
12月上旬から中旬にかけて、締め切りが立て込んでくる業種は少なくありません。
弊社では年をまたぐ仕事ももちろんありますが、それでも年末までには予定したところまで区切りをつけておきたいと思います。
「終わりよければすべてよし」ということわざがありますが、たとえ困難の多い年だったとしても、きちんと仕事納めを迎えられたなら、最終的には良い一年になったと感じられるのではないでしょうか。
仕事納めは、お世話になった皆様への感謝の気持ちを胸に刻む節目でもあります。
そして、一年を振り返り、自分の位置を再確認するタイミングともなります。
立ち止まって一呼吸し、今年の積み重ねが来年への糧となるように軌道修正したり戦略を立てたりする機会です。
……と、少し格好をつけてしまいましたが、翌日からの正月休みが楽しみ、というのもまた仕事納めの正直な気持ちですね。
すっきりとした気持ちで新年を迎えられるよう、これから仕事納めまでラストスパートです!